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☆偶数月第一土曜に語り合いの会をもっています☆


by あ~あ

8月7日にじいろの会ご報告

ご報告です。


昨日、8月7日(土)、13時30分から新大阪のココプラザでにじいろの会が持たれました。


 今日の主な話題(最初から決めて話し出したわけでなく話の流れで)は’アスペルガーの特徴’と’そこから自分を守る’です。また、‘社会との関連では理解されづらい’ことも語られました。今回の会では参加者全員が女性だったので、妻の立場での発言からです。また、今回は全員がお母さんです。
(この会での話題であり、すべてのアスペルガーに同様のことが言えるという訳ではありません)

 まず、アスペルガーの特徴とそこからくる日々の困ったことです。集中力があり、こだわりが強いことから何らかのエキスパートであることが多く、受験などでの成功経験があります。仕事ができ社会的にも信頼され、評価が高いです。このことと矛盾するようですが、学習能力がありません。冷静かつ客観的にアドバイスができますが、教えられません。これらのことから、自信があり、正当性を主張します。学習能力がない、正当性を主張する、という特長もあわせて、相談や議論は成立しません。相談しても、議論になっても、ピントが合わなかったり、タジタジになったり、伝わらなかったり、違うように受け取られたり、言葉尻を捉えて論点が変わってしまったり、以前インプットされた情報を主張(第一情報優先論)したり、して言い負かされます。それなら、放っておいてほしいのですが、チャチャを入れてきたり、ズレているにも関わらず何らかの関わりを持とうとします。たまにまともな発言もありますが、その発言そのものはまともですが、前後関係や状況を考慮するとまったくと言っていいほどピント外れです。学習能力がないのは、本人の「言うてへんから、わかれへん!」という言葉からも自分で気づけないことがわかります。正当性の主張は「何が悪い!」という言葉に表れています。これに配偶者からの報告を聞いていないことも加わり、現状把握はまったくと言っていいほどできていません。これらのこともきっかけになり、パニックを起こすこともアスペルガーの特徴です。今回の会でも頻繁にパニックという言葉が出てきました。このパニックがDVを引き起こすこともしばしばあります。アスペルガー本人にとって、パニックは自己防衛の手段で、罪悪感はもっているが抑えられないそうです。このパニックは、おこしたこと自体を覚えていないことが多く、人によりますが次の日はパニックで当たり散らした相手にニコッとできるのも特徴でしょう。ただ、本人が生きづらさを感じているのは確かです。
 次に配偶者にとって、アスペルガーの特徴やそこからくるDVや暴言から、自分を守る必要があります。正当性を主張するアスペルガーですが、上にも挙げたように「やっぱり私(=配偶者、会の参加者の立場の人達)が正しい」という結論に最終的に達します。最終的に達するまでは自分自身が悪いのではないかと責め続けるケースが多いようです。また、「なんで会話がかみ合わない」というストレス、たまにできることがあるので、わざと?!とも受け取れストレスを感じてしまいます。結果全部二人分を抱え込み決定しなければいけないという負担が配偶者につきまといます。また、こちらが苦しいときに見捨てられる経験をしています。苦しいときとは、病気や子どもの成長に関わる問題に直面したとき等です。将来、仕事がなくなった老後が不安でもあります。そこで、自分のストレスを減らす方法を考える必要が出てきます。それには、相手の症状が変わらないのですから、自分がどう変わっていくか、が課題になります。今回は、行動面に関しての対策が、経験を通して語られました。「文章化する」、「できることだけさせる」、「遠回しはダメ」、「訴え続ける」、です。これらが、いかに怒らせないかにつながるかもしれません。
 これまでのふり返りとして、子どもがいてくれるから、やってこられた、との感想もありました。また、子どもが成長したことにより、子どもが父を(精神的に、人間として)抜いたという現状を経験している人もいました。
 子どもとは逆の立場で、アスペルガーの親に関しても、語られました。二つのタイプに分かれるようです。一つ目は子どものその特徴を理解している親と、もう一つは理解していない親です。理解している親は心配し続け、息子の嫁の良き理解者になってくれるケースが述べられました。また、理解していない親の場合、「うちの子は手がかからなかったのよ」と深いところまで観ていないであろうケースが述べられました。
 親でさえ、理解していないことが多いのですから、社会で理解されることは難しいです。一見普通どこにでもいる人に映ります。それどころか、何らかの能力に長けている人が多いのですから、理解されにくいです。しかし、密接に関わる人には理解されていないと、トラブルが起こりやすいのは容易に想像できます。また、妻がアスペルガーである夫の愚痴を言っても、助けを求めても、理解されにくいことも経験上、我々がわかりきっていることです。そのこともあり、この会は同じ経験をしていることで、わかりあえる貴重な場です。参加者の皆さんに感謝。

★感想・上に書ききれなかったこと・紹介したかったこと★
 今回も共感できる場が与えられたことに感謝しています。私自身、夫のことでわかってもらえる場がほとんどないので、他の方が話している最中に何度も「そう!そう!そう!」と言ってしまっていました、すみません。表面に出ていることは少し違うのですが、根本的な特徴が同じなので、本当に理解でき共感できついついそうなってしまいました。また、今回は主催者のるいっちさんがお休みで、私が準備しました。不備があちらこちらにあったと思います。その点も参加者の方々に暖かく見守っていただきましたこと、ありがとうございました。
 配偶者がアスペルガーである場合と子どもがアスペルガーの場合は立場が異なるのも特徴だと感じています。子どもの場合は、いかに本人が社会に出て居場所や活動の場をみつけられるように育て上げることが大きな目標になる点はアスペルガーであろうとなかろうと、そんなに関係のないことだと気づきました。ただただ、「親」としての責任だと感じます。しかし、配偶者の場合は、異なります。 
 配偶者という立場は当人ではないけれど、密接に人生を共にする点は他のどの立場とも異なります。ある意味で本人と同様といってもいいかもしれません。『アスペルガー的人生』(この著書はアスペルガー本人に対して書かれています)で、「アスペルガー本人がその特性を知ってもらう必要のある人たち」、「知ってもらわなくても何とかなるかもしれない人たち」に分けて書かれているページがあります(187P)。これによると、ほとんどの人が知ってもらわなくても何とかなるかもしれない人たちに入ります。知ってもらう必要がある人たちは、A.自分の活動や将来に関して、何らかの権限を持っている人、B.これからもっと親密になりそうな相手、大切な関係を築きたい相手、C.助言や援助を求めることになる相手、です。これを基準にカミングアウトしていけばよいのかと指針になりました。カミングアウトも戦略を練るためのヒントが他のページで語られています。
 同じ本の中で、「家族・配偶者・親しい友人の方へ」(233P)に‘誰かの援助を中心になって担うというのは、ストレスのかかるものだ。援助する側は、自分のストレスを処理する方法を見つけておこう。必要を感じたら、一時的に援助者の役割を離れよう。緊張をほぐし、リラックスする時間を確保することを自分に約束しよう。自分のための指導者やカウンセラーを探そう。’とあります。やはり、私達が感じていたストレスは当然感じるものであったこと、その対処方法を見つけておくことは必要なことだと再認識しました。

★今回話題になった機関・URL・著書★
NPO法人ノンラベル http://www13.ocn.ne.jp/~nonlabel/
メセナ枚方 http://www.mecenathirakata.com/
大阪医大 http://hospital.osaka-med.ac.jp/about/doctors/index.html
リアン・ホリデー・ウィリー著、ニキ・リンコ訳『アスペルガー的人生』2002、東京書籍
アスペルガー症候群(軽度自閉症)を診断しよう!
  http://アスペルガー症候群.chew.jp/2007/07/xn--u9j9e4a1cvj1dpfn669c30f.html

★会計ご報告★
収入:参加費300円×5名=1500円
支出:会場利用料400円
    お茶代120円×5名=600円
    お菓子代80円×5名=400円
残金:100円→今後の活動費に補填(るいっちさんへ)


以上です。
by aaa-ruicchi | 2010-08-08 17:42 | ご参加へのお礼とご報告