日本自閉症スペクトラム学会自主シンポジウム話題提供

日本自閉症スペクトラム学会で話したこと(10p分、ブログバージョン)

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日本自閉症スペクトラム学会
第10回研究大会自主シンポジウム
話題提供者:にじ百合香(あ~あ)
2011.09.11

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1.はじめに

1.はじめに
2.カサンドラ愛情剥奪障害
3.自助グループから見えてきたカサンドラ愛情剥奪障害
4.周囲の人、社会に望むこと
5.お礼:読んでいただいてありがとうございました

言葉の紹介
・カサンドラ愛情剥奪障害
アスペルガー症候群の人たちはパートナーから感情的な剥奪を行い、その影響はパートナーの心身の健康に及ぶ。特にカップルでは問題の原因がわかっていない場合、その被害は大きくなる。(Aston,2008)

・アスペルガー(以後ASDと表記)の特性を配偶者の立場からみると
相互的な対人相互交渉の質的障害
⇒失礼で、状況や経緯無視の言動
行動・興味・行動などの限定された反復的で常同的な様式
⇒日々の突発的な出来事への対応不可(=パニックを起こす)
⇒⇒表現/理解できないことがもどかしく暴言暴力にまで発展する可能性

言語および認知発達における明確な全体的な遅れがない
⇒障害に気づかない
能力の高い自閉症(高機能自閉症)と同じものと考えられている
⇒障害に気づかない、何らかのスペシャリスト
⇒⇒プライドの高いエリートである可能性

『障害児教育大事典』茂木俊彦編より抜粋と配偶者からの視点

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2.カサンドラ愛情剥奪障害
ASDを配偶者にもつ人が引き起こされる

2-①.症状(Aston氏*のHPより)
★カサンドラ愛情剥奪障害とは(HPより一部コピペ)

みられる症状
・Low self esteem. (低い自己評価)
・Feelings of anger/depression.(抑うつ)
・Loss of self. (自己の損失)
・Anxiety. (不安)
・feeling guilty.(自責)
・Phobias - agoraphobia - flying - social. (広場恐怖などの恐怖症)
・Complete breakdown. (無気力感)
・Mental health. (⇒リピドーの損失)
・Physical health. (⇒偏頭痛、体重の増加/減少)
⇒☆Having a voice

*Aston:イギリスのカウンセラー
ASDを配偶者にもっていた 著書多数 配偶者の負担を指摘

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2-②.問題点(参加者の立場から)

・ASDであると気づくまで時間がかかる
・カサンドラ愛情剥奪障害の症状そのものに気づかず、自分自身を責め続け、頑張ってしまう
・対応する機関が少なく、あったとしても行政によりバラつきがある

☆不可視性:家庭内のことなので、外から見えにくいため、第三者からも気づかれず、本人も気づくのに時間がかかる

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2-③.対策

社会に知ってもらう必要
・知られていないASD
・もっと知られていない配偶者の立場と
 配偶者のカサンドラ愛情剥奪障害

自分自身を肯定する必要
・言われた通り、まじめに役割をこなす配偶者
⇒自分自身を責め続ける

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3.自助グループから見えてきたカサンドラ愛情剥奪障害
3-①.実態(会で語られたことをプライバシーに配慮して語ると・・・)
カサンドラ愛情剥奪障害の症状が引き起こされる環境が聞かれる
ASDである配偶者によるDVの危険
ASDである配偶者に向き合い、二人分の家の中のことをし、対世間に対することもこなす必要
ASDである配偶者の実家にASD的な文化があり、そこに入っていくと孤立する現状 
子どもがいる場合、問題はより複雑
世間からの二次被害:「優しそうな/仕事熱心な/まじめなご主人なのに」
=訳の分からんことが怒涛のごとく、一つずつ向き合い一人で解決する必要
=社会に対しても、
理解されないまま、不義理をしてしまい、信用を無くす

☆カサンドラ愛情剥奪障害の症状が引き起こされる方は、母性的で保護者役割をこなしてしまう人が多い。(にじの見解)

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3-②.配偶者グループから見えてくること
ASDという障害そのものだけが問題でなく、性別による役割分担が暗黙裡にあることが、その配偶者を追い込んでしまう原因にもつながっている
家庭内という、不可視性 内と外のギャップ 
レッテル(‘エリートの夫’をもつ妻)と世間体

カサンドラ愛情剥奪障害を引き起こす典型的なカップルの例
積極奇異型*のASDである夫と、ジェンダー役割を果たしてしまう妻


*積極奇異型:ASDを4タイプに分けたその一つ

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3-③.対策
共感が得られる人や場をみつける必要
=自助グループの意義
社会からの援助=ASDの専門家*や機関にアクセスできる体制
ASDを知ってもらう必要(ASD本人、ASDを配偶者にもつ人、周りの人、社会、専門家*も含む)



*ASDに問題意識をお持ちでない専門家(精神科医、カウンセラー、教育関係者など)もめずらしくなくいらっしゃる現実 
*ASDを専門に対応なさっている方もいらっしゃいます

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3-④.メリット
共感
普段属している社会では、言っても理解してもらえないが、この会では理解が得られる
=二次被害が起きにくい
普段属している社会では、言いにくいエピソードでも
根本はよく似た経験をしている人ばかりなので、言える
共感を得られることでエンパワーメントされる
⇒Having a voice
ASDに関する情報の共有
⇒知ることにより、訳の分からない状態からの脱却

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4.周囲の人、社会に望むこと
ASDという障害を知ってほしい
その配偶者がどれだけ大変かに耳を傾けてほしい
カサンドラ愛情剥奪障害を知ってほしい
社会全体で理解し、バックアップされる体制がほしい
⇒特に専門家の方にこのような立場の人間がいることを意識していただければありがたいです。
⇒ASD・カサンドラ愛情剥奪障害の専門家へのアクセス確保

ASDの方に
決して悪口を言っているわけではなく、私の立場で困ったことを言っているだけだとご理解いただければありがたいです。決して敵対していないことをご理解ください。



読んでいただいてありがとうございました。


11月28日加筆

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by aaa-ruicchi | 2011-10-03 01:49 | こんな会あります | Trackback | Comments(2)
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Commented at 2011-10-25 13:22 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by aaa-ruicchi at 2011-10-25 23:01
10月25日m(ご投稿いただいた日付&お名前の最初の文字)さん、コメントありがとうございます。
お子さんへのその態度、大変ですね。・・・このあたりはたいがいの参加者の方が程度の差はあれ、共感してくださいます。
まだ空きがあります。ご参加くださいね。お待ちしています。
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